古文で読む『源氏物語』感想31. 花散里 〜 嵐の前後の静けさ

本日のあらすじ

故桐壺院の妃のひとりで、子どもはなく、経済的にも不如意な状態で里に帰った麗景殿の女御(「賢木」の麗景殿の女御とは別人)は、源氏の援助を受けて静かに暮らしていた。女御の妹・花散里と源氏は一時関係を持った仲。源氏が女御を訪問し、弘徽殿大后一族の天下の息苦しさの中、優しい女御と語り合って安らぎの時を過ごす。

まったり読んでもいられない

すごく短い巻です、岩波の本で4ページちょい。(元)麗景殿の女御を訪ねる源氏が、途中でかつてかりそめの関係を持った「中川の宿の女」の元を通りかかり、その場で手紙を送るも珍しくフられ(おそらく新しい恋人がいるから)、苦笑して本来の目的地に着き、麗景殿の女御と語り合う。ついでに(?)妹の花散里とも会う、というだけの話。

…ですがまったりと読んでもいられない。前回、嵐の夜の翌朝に朧月夜との関係が右大臣に、弘徽殿大后にバレたばっかりじゃないですか。

これは嵐の後の、そして嵐の前の静けさか…

さてこれで、私が読んでいる岩波書店の「新 日本古典文学大系」源氏物語(全5巻)の第1巻が終了です。コロナ禍のステイホームで再読を始めたのが4月のことですから、もう3ヶ月。本日東京の新規感染確定者は史上最多の463人。…まだまだ収束しそうもありませんね…

次回第2巻に進みます。巻の名前からネタバレ感満載ですが、「須磨」の巻。